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2025年9月の皆既月食を振り返る — 3年ぶりの「ブラッドムーン」観測記録


2025年9月8日未明、日本全国で約3年ぶりとなる皆既月食が観測された。2022年11月8日以来の皆既月食は、予想以上に暗い赤銅色の月を見せてくれた。

皆既月食の進行時刻

イベント時刻(東京)
半影食の開始0:27頃
部分食の開始1:27頃
皆既食の開始2:30頃
食の最大3:12頃
皆既食の終了3:53頃
部分食の終了4:57頃
半影食の終了5:57頃

皆既食の継続時間は約83分間と比較的長い皆既月食だった。

観測条件

好条件に恵まれた

月は十分に高い位置にあり、建物の影響を受けにくい条件だった。ただし、9月初旬は残暑の時期であり、大気の湿度が高い地域ではやや霞んだ観測となった。

月の色:予想以上に暗い

国立天文台の観測記録によると、今回の皆既月食は予想以上に暗くなったという印象が報告されている。フランスの天文学者ダンジョンが整理した「ダンジョンの尺度」では、L=2(「赤もしくは赤茶けた暗い食」)か、それよりもやや暗かったとみられる。

ダンジョンの尺度

L値説明
L=0非常に暗い食。月がほとんど見えない
L=1暗い食。灰色〜褐色。細部は識別困難
L=2赤暗い食。本影の中心は暗いが外縁は明るい
L=3レンガ色の食。本影の縁が黄色を帯びる
L=4非常に明るい銅色〜オレンジの食

月食の色は、地球大気中の火山性エアロゾルや塵の量に影響される。大規模な火山噴火の後は暗い月食になりやすい。

なぜ月が赤く見えるのか

皆既月食中でも月は完全に暗くならず、赤銅色に見える。これは地球の大気がプリズムの役割を果たし、太陽光のうち赤い光だけが大気を通過して月に到達するためだ。

地球の大気は青い光を散乱させる(だから昼間の空は青い)一方、赤い光は大気を透過しやすい。この透過した赤い光が地球の影に入った月を照らし、「ブラッドムーン」と呼ばれる赤い月が出現する。

皆既月食の写真撮影

機材

  • 一眼カメラ+望遠レンズ(200mm以上推奨)
  • 三脚(必須)
  • レリーズまたはタイマー

設定の目安

フェーズISOF値シャッター速度
部分食400〜800f/81/250〜1/500秒
皆既食(明るめ)800〜1600f/5.61〜4秒
皆既食(暗め)1600〜3200f/42〜8秒

皆既食中は月の明るさが刻々と変化するため、こまめに露出を調整する必要がある。

日本から見える次の皆既月食

日付観測可能範囲条件
2026年3月3日日本全国好条件。皆既食は20:04〜21:03
2029年1月1日日本全国好条件。新年の天体ショー
2029年12月21日日本一部地域月没帯食の可能性あり

次回の皆既月食は2026年3月3日で、わずか半年後だ。夕方から夜にかけての時間帯で観測しやすい条件が整っている。

皆既月食と皆既日食の違い

皆既月食皆既日食
原理地球の影が月を隠す月が太陽を隠す
観測範囲月が見える地域すべて幅約200kmの帯状の地域のみ
継続時間数十分〜1時間以上最大約7分
頻度年に0〜3回年に0〜2回
安全性肉眼で観測可能専用フィルター必須

皆既月食は広い範囲で長時間観測できるため、天文ファンでなくても楽しみやすい天文現象だ。

まとめ

2025年9月8日の皆既月食は、3年ぶりの「ブラッドムーン」を日本全国で観測できた貴重な機会だった。予想以上に暗い赤銅色の月は、地球大気の状態をリアルタイムで反映する自然のスクリーンでもある。次回の皆既月食は2026年3月3日——こちらも好条件に恵まれる見通しだ。


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参考としたサイト

2025年9月の皆既月食を振り返る — 3年ぶりの「ブラッドムーン」観測記録

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